こんにちは、コンドウです。
以前にこちらの記事で「5秒ルール」についてお伝えしたのですが
今回は「90秒ルール」についてです。
90秒ルールとは、神経解剖学者であるジル・ボルト・テイラーさんが提唱されたもので、人は誰でも
怒りや悲しみの感情が生まれたら
脳の神経回路を刺激して
生理的な反応が起きる
「怒り」を例に挙げると
怒りを感じた瞬間に→脳の神経回路によって→(怒りで)カラダが震える、顔が赤くなる
この感情に反応しピークを迎える時間が90秒(の間)だというものです。
ということは、そうなんです!
90秒間でうまくその感情と折り合いをつけられたら、その感情に振り回されなくて済むわけです。
逆に、その神経回路は何度も刺激すると、同じ反応を繰り返してしまうという残念な結果が待っています。
ですから、怒りを感じた出来事に関して
- 頻繁に思い出して愚痴る
- いつまでも根に持つ
- 記録して見返す
などの行動は、避けるべきだということがわかります。
では、90秒ルールを使って自分の感情をコントロールするには、どうすればいいのか。
それは
- 感情の炎上が続くかどうかは自分次第と理解しておく
- 感情のスイッチが入ったら深呼吸をする
- 感情を受け入れて90秒を過ごす
この3点をいつも意識しておくことで、必要以上に負の感情を引きずることがなくなります。
それでは、それぞれの項目についてお伝えしていきます。
感情の炎上が続くかどうかは自分次第と理解しておく
既にお伝えしたとおり、感情の火を消すのも大きくするのも自分次第なんです。
バーベキューなら炭を増やす、焚き火なら薪を増やすと火はさらに燃えますよね。
それと同じで、怒りや悲しみなどの感情を燃やすのは「自分自身の言葉」がきっかけです。
- 「やっぱり許せない!(怒り)」
- 「もう立ち直れない(諦め)」
- 「失敗すればいいのに(妬み)」
このような言葉がわいてくるたびに、消えていたはずの感情の火が再び燃え上がり、最悪の場合、その感情に支配されて自暴自棄な行動に走ってしまうかもしれません。
そんな状況を回避するためには、負の感情を引きずっていることに気づいたら、その瞬間に「90秒ルール」を思い出して
今、自分自身で〇〇の感情を炎上させている、炎上を継続させているからね!
と自分に言い聞かせることが大切です。
さらに欲を言えば、負の感情が芽生えたタイミングで
はいはい、ここから90秒続くって知ってますよ〜
くらい余裕を持ってその感情と向き合えれば、もう「感情のコントロールの達人」への道はゴール間近ですよね!
感情のスイッチが入ったら深呼吸をする
これは、今すぐに実践ができて、お金や時間がかからないのに効果絶大な最高の方法です。
「あっ、今イラっとしてる!」と気づいた瞬間に
深〜く呼吸をする
たったこれだけです。
そして、深呼吸のポイントも簡単!
ゆっくり・深く・長く吐く → ゆっくり・深く・長く吸う
先にしっかりと吐いて(自然に)しっかり吸う、ほんとにたったこれだけです!。
深呼吸の効果はご存じの人が多いと思いますが、ざっくりと書くと
●カラダ・・
- 心拍数や血圧が下がる
- 自律神経が安定する
- 頭に酸素が回ってスッキリする
●ココロ・・
- 緊張やストレスが緩和されリラックスする
- 気持ちが落ち着くと焦りや不安が軽減される
- マインドフルネスの効果を得られる
といった多くのメリットがあります。
ですから、もし自分の感情をコントロールできなくなりそうになったら、ただただ深呼吸をすることに全神経を集中させてみてください。
さらに「ゆったりとした深い呼吸をするようにしよ〜」といつも心掛けることができれば、心身ともに安定した状態の自分を手に入れるためのいい習慣づくりにつながります!
※マインドフルネスとは・・については、こちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみてください。
感情を受け入れて90秒を過ごす
「90秒」と聞くとあっという間に過ぎそうですが、実際に自分の感情と向き合いながらの90秒は長く感じる人の方が多いと思います。
今回のポイントは自分の感情を「受け入れ」て90秒間をできるだけ「穏やかに過ごす」ことです。
そこで、気をつけないといけないのは「受け入れる」という感覚で、それは
- 自分の感情を無理に抑え込む
- 自己嫌悪や自己否定に陥る
- ネガティブな感情に飲み込まれる
といったマイナス行動や感情を受け入れるということではありません。
例えば
- 自分の感情を無理に抑え込まず→客観的にそのままを言語化してみる
- 自己嫌悪や自己否定に陥る前に→家族や友達にするように自分にも優しさを向ける
- ネガティブな感情に飲み込まれないよう→自分の感情をもうひとりの自分に観察させる
などのように、心のメーターがネガティブにふれたら、真ん中に戻してあげる作業が必要です。
「感情を受け入れて90秒を過ごす」とは、その感情を
ネガティブ過ぎず、ポジティブ過ぎず、ちょうどいい加減・具合
にコントロールして90秒間のピークをやり過ごす。
急な雨に不機嫌にならずに軒先で雨が止むまで眺めている、みたいな感じでしょうか。
ぜひ、自分に合った感情の受け入れ方を探してみてください。
※心のメーターについては、こちらの記事をどうぞ。
まとめ
「今、自分に起きている感情の急激な変化は90秒しか続かない。」これが90秒ルールです。
このシンプルな法則を
- 感情の炎上が続くかどうかは自分次第と理解しておく
- 感情のスイッチが入ったら深呼吸をする
- 感情を受け入れて90秒を過ごす
以上、3つのポイントの実践によって、自分の感情のコントロールに活かすことが可能となります。
日々の生活においては、自分の思うようにいかなかったり、ストレスを感じる人間関係など、「自分ではコントロールできない」ことの連続です。
そう考えると、90秒ルールを使って「自分でコントロールできる」ことに、自分の感情のコントロールが加われば、これほど心強いことはないと思います。
とはいえ、自分の感情を完璧にコントロールできる人なんていないので、まずは、「深呼吸を挟んで→感情をひと休み」させるところから始めてみてください。